インプラント

インプラントとは

インプラント治療は、虫歯や外傷、歯周病などにより、歯根ごと歯を失ってしまった部位に対し、外科的に人工の歯の植立を行うものです。その歴史はすでに40年を超え、確実性の高い歯科治療として世界中で広く受け入れられています。手術は通常の治療で使用している局所麻酔を用い、約40分~1時間程度で終了します。インプラント治療の手術後の痛みや腫れはほとんどありません。

現在、短期的なインプラント治療の成功率は、ほぼ100%と言えるでしょう。しかし、長期的には脱落してしまう症例も未だ報告されております。末永くインプラントをご使用頂くためには、戦略的な治療プランと患者様ご自身のインプラントへのご理解が重要です。

当院では、院長の大学病院インプラント科勤務や留学での経験、さらに現役の大学病院インプラント科勤務医との連携により、科学的・機能的かつ審美的に分析した術前診査と治療計画、そして術後のお手入れや定期検査などの患者様へのご説明等、長期間にわたる成功を収めるために、努力を惜しまず徹底して行います。

なぜインプラントか?

隣接している数本の歯によって支える部分義歯

歯を削って装着するブリッジ

入れ歯(部分入れ歯)の治療をした場合に比べて、インプラントは固定式なため、毎日の取り外しや清掃のわずらわしさが無く、また歯を失う前と同じようにしっかり噛むことができるので、美味しくお食事をしていただけます。また入れ歯を使用している時に気になる口臭や、入れ歯特有の装着時や発音時の違和感がありません。

入れ歯では他の歯にバネをかけるため、入れ歯の周囲の歯に負担がかかることで歯肉がやせてしまい、結果的に残っている歯の寿命を縮めてしまいます。

また同じ固定式のブリッジと比較した場合、噛み合わせ、装着感、発音などにほとんど差はありません。しかしながらブリッジの最大の欠点は、抜けた歯の前後の歯を大きく削らなければいけないことです。たとえ全く虫歯の無いきれいな歯だったとしてもです。インプラント治療では周囲の歯を削る必要が全くありません。このような場合がインプラントのもっとも大きな特徴を活かせる症例とも言えるでしょう。

新しい歯を手に入れて、新しい人生を

当院のインプラント治療の特徴

大学での専門教育を受けた院長による施術

当院の院長は東京医科歯科大学、インプラント科を専攻、その後アストラインプラントの主任研究員でもあるノースカロライナ大学Dr.L.Copperの研究室で1年間インプラント治療と密接に関係のある骨再生の遺伝子研究に従事し、その後のUCLA審美歯科センターでも審美歯科医として多数の症例を経験してきました。

信頼のアストラインプラント

アトラスインプラント

当院で使用しているインプラントシステムはすべてデンツプライ社アストラインプラントを使用しています。アストラインプラントは歯科インプラント発祥の地スウェーデンの会社で、世界3大メーカーの一つとして世界的に信頼性が高い歯科インプラントです。

アトランティス

当院ではアストラインプラントと同様にデンツプライ社のカスタムアバットメント アトランティスを使用しています。
長期的な使用の観点からアバットメントの重要性を考え、患者様お一人お一人の歯肉に形に合わせたカスタムオーダーメイドアバットメントをすべてのインプラントに使用しています。またアストラインプラントとの併用を前提に設計されているため、接続精度が非常に高いのも特徴です。

各フェーズにおいて最新機器を導入

一般的に「インプラント治療」として独立した治療科目のようにありますが、実際はインプラント体を埋入する外科手術、被せ物を作る補綴治療、インプラント治療後に長く使用するためのメインテナンスなど治療の内容は多岐にわたり、さら最初の診査・診断を含めて4つのフェーズに大別できます。

可能性な限り安全に、そして確実に、インプラント治療を行うために、当院では各フェーズに最新機器を積極的に導入し、インプラント治療の成功と長期安定に全力を尽くしています。

シミュレーションソフト&インプラントガイデッドサージェリー

インプラント治療は外科手術と伴うとういこともあり、最初に綿密な計画を立てることがとても重要です。圧倒的な測定データを3次元CT撮影により患者様の顎骨の状態を360°立体的にPC上に再現、手術部の状態、使用するインプラント体のサイズの選択、またどのような深さ、角度で手術を行うか、などPC上の徹底的にシミュレーションします。

さらにシミュレーション結果を正確に再現するために、手術用のガイドテンプレートを作製、実際の手術もこのガイドに従って進めていくため、今までのように手術時に経験や勘に頼ることなく正確な手術が可能です。

CGFメディフュージ 患者様の治癒を促進する成分

この機械は患者様から採取した血液を遠心分離することで、血小板を濃縮したフィブリンゲルを作製することができます。このフィブリンゲルを手術部に使用すると、成長因子などにより治癒期間を早めます。またこのフィブリンゲルはご自身の血液から作製されるので、副作用や感染の危険も一切有りません。

光機能化アフィニー

現在インプラント治療に使われるインプラント体はチタンでできています。しかし近年の研究でチタン表面はインプラント体として製品化された直後から時間とともに劣化(エイジング)し、骨との結合能力が時間経過によって減少することがわかってきました。

この問題点を解決するために使われる技術が光機能化です。これは特定の周波数を持つ紫外線をインプラント体に照射し、インプラントの表面を修復する技術です。これによりから時間経過によって低下してしまったインプラント体表面の機能がほぼ100%復活し、インプラントと骨が強く接着することが可能になります。

ピエゾサージェリー PIEZO SURGERY touchを使いダメージが少ない手術が可能

インプラント治療の手術では通常顎骨にドリリングを行いますが、従来は回転切削器具を使用していました。ピエゾサージェリータッチは超音波振動により顎骨の切削が可能で、従来と比べて柔らかい粘膜などの組織を必要以上に傷つけず、より低侵襲な治療が可能になりました。当院では特に上顎洞など繊細な手術時に使用しています。

カスタムアバットメントを使い患者様にぴったりなアバットメントを作成

アバットメントとは骨に埋め込んだインプラント体と被せ物を連結するパーツで、被せ物を支えるため重要な役割があります。またちょうど歯肉を貫通する部分なので近年その形態にも注目されています。

アバットメントは一般的に既製品を加工して使用することが多いですが、当院では全てのインプラント治療歯に既成品ではなく、患者様に歯肉に合わせた完全オーダーメイドのアバットメントを作製していますので患者様それぞれのお口の環境に合わせて最適な形態を付与することが可能です。

咬合測定装置で定量的に咬み合わせを確認

インプラント治療によって失われた歯の形態を回復する一方、機能的には「咬む」という行為を回復する目的があります。どんなに美しい仕上がりであってもしっかり噛むことができなければ意味がありません。

実際に治療した歯が正しく機能しているのか?他の場所に咬み合わせの異常はないか?などをチェックし調整を行いますが、当院では従来の色紙を用いた方法に加えて、患者様の咬み合わせを機械で定量的に測定することで、より正確な調整をしていくことが可能です。

エアフローを使い歯肉の奥までケア

現状でインプラント治療後の一つの課題として治療後のケアがあります。インプラント治療部は天然の歯と疑似的な構造をしているため、長期的にご使用頂くために良好な口腔衛生状態が絶対的条件です。当然患者様ご自身でブラッシングなど日々のお口のケアをしっかり行って頂くことは非常に重要ですが、天然の歯と同じようにクリニックでの定期的な検診やケアというのも同様に重要です。

つまりインプラント治療の長期成功のためには、定期的にクリニックでチェック・ケアしながら、歯みがきを毎日しっかり行い、常にお口の中を清潔な状に保つことということです。通常の器具によるインプラント治療歯周囲のケアだけでなく、体に害のないグリシンパウダーを歯肉の中にまで噴射し、歯肉の奥についてしまったバイオフィルムを的確に取り除くことが可能です。

インプラント治療の流れ

診査・診断

1.X線撮影

平面的なレントゲンだけでなく3次元CT撮影を行います。

2.ワックスアップ模型作製

ワックスでインプラント治療後に理想的な歯の形態を作製します。同時に骨や歯肉の幅が足りない場所、必要な量も診断します。

3.シミュレーションソフト

CT画像とワックスアップ模型をシミュレーションソフト上でマッチングさせます。CTによる現状での骨の情報、ワックスアップ模型によるインプラント治療後の理想的な歯の情報を総合して、インプラント体の埋入方向、深度、インプラント手術の方法を3次元でシミュレーションし治療計画を立案します。

4.ガイデッドサージェリー

シミュレーションソフトで決定したインプラント手術の計画をそのまま、インプラント手術時に全く同じように再現することができます。今までのような勘や経験に頼った治療でないため、著しく安全性が向上しました。

5.口腔内メインテナンス

インプラント治療が決定された場合、手術時の成功率を上がるためお口の衛生環境を整え、またインプラント治療歯の長期にわたる使用のため、メインテナンスプログラムを開始いたします。

インプラント手術

1.ご来院

15分前にご来院頂き、必要なお薬を飲んで頂きます。

2.クリーニング・うがい

必ず手術前にお口の中全体のクリーニングを行い、できるだけお口の中の除菌をします。最後に薬液でうがいをして頂きます。

3.インプラント体の埋め込み手術

当院の器材はclassB滅菌器で滅菌しております。また感染対策も大学病院と同様に行っております。
手術時間は内容によりますが、通常30分~1時間半程度です。通常の歯科治療と同じ麻酔を使用します。
手術後は注意事項などをご説明後、そのままお帰り頂きます。

4.術後

1週間程度腫れやお痛みがある場合があります。投薬とうがいを続けて頂きます。1~2週間程で抜糸になります。
手術内容により、3か月~9か月インプラント体と骨が結合するまで待機します。その間必要な場合は、簡易的なブリッジ、入れ歯などご使用頂きます。

5.アバットメント・仮歯装着

インプラントと骨がしっかり結合した後、型取りを行い、カスタムアバットメントを製作、装着します。また同時に仮歯まで装着しますので、この時点でインプラントが機能することになります。

そのまま約3か月アバットメントとインプラント体や周りの歯肉と馴染むまで仮歯を使用して頂きます。

6.被せ物装着

技工士立ち合いの下、最終型取り、写真撮影、スケッチなどで色や形を含め全ての必要な情報を採取し、被せ物の製作を開始します。
形や色を合わせるために何回か試着が必要な場合があります。

インプラント治療後について

インプラント治療の予後術後のケアによって決まると言っても過言ではありません。当院でインプラント治療をご希望される患者様には基本的に毎月のケアをお願いしております。少しでも長くインプラント治療歯をご使用頂くために、ご理解を頂きました患者様のみ治療をさせて頂いております。

インプラント治療の注意点

インプラント治療は大変素晴らしい治療成果をもたらすことができますが、治療の成功率は統計上約95%です。外科手術になりますので100%ということはありません。(万が一不成功になった場合でも、その後に再手術を行うことは可能です。)また患者様の全身的な状態やインプラント治療部位の骨の状態によって成功率は変動します。

インプラント治療を行うにあたり、骨や歯肉の状態によっては一度の手術では不十分と診断し、複数回手術を行うこともございます。そのためトータルの治療期間が1年を超える場合もございます。さらに治療後の患者様ご自身でのお手入れの状態によって長期予後は大きく変化しますので、患者様のインプラント治療へのご理解が必要不可欠です。下記事項をよくご確認頂き、ご了承頂いた上でご検討ください。

※特に以下の点につきましてご留意下さい。

全身的な状態について

お体の全身的な状態によっては、インプラント治療の外科手術を行うにあたり禁忌、要注意ということもございますので、以下の項目に当てはまる方は必ず申告をして下さい。

  • 高血圧症の方
  • 糖尿病の方
  • 骨そしょう症のお薬(ビスフォスフォネート製剤)を服用されている方は必ず担当医に申告して下さい。

お口の中の衛生状態と成功率は密接な関係にあります。

インプラント処置を始める前にお口の中のクリーニングはもとより、徹底的な歯みがき指導をさせて頂きます。衛生状態の改善が見られなかった場合はインプラント治療を中止する場合もございます。

歯周病の既往がある方

歯周病の病因である歯周病菌はインプラント治療歯にも感染し、長期的観点においてインプラント治療失敗に関わる最も大きな要因です。そのため歯周病の既往がある方は、原則インプラント治療開始前に歯周病治療を終了して頂きます。

喫煙について

タバコの成分であるニコチンの作用はお口の中の外科手術の治癒に著しく影響を及ぼすため、インプラント手術直後の感染など、短期的視点においてインプラント治療の失敗の大きな要因となります。そのため患者様には禁煙をお願いしております。また少なくともリスクをご理解して頂いた上での減煙をお願いしておりますが、骨や歯肉の移植など複雑な手術が必要な場合はお断りさせて頂くこともございます。

メインテナンス

当院では近年問題化されて始めているインプラント周囲炎(インプラントの歯周病)の予防、また罹患していた場合には素早く対処することにより最小限の被害に抑え、末永くインプラント治療歯をご使用して頂くために1~2ヶ月に1回メインテナンス(クリ二ーニング)を受けて頂くことを前提としております。
定期的なメインテナンスを受けて頂けない場合、当院ではインプラント治療はおすすめしておりません。

審美領域について

前歯などの審美領域は、ただ「インプラントを骨に埋め込めばよい」だけでなく、周りの歯と調和が取れたものにしなければいけません。そのため奥歯のインプラント治療に比べて骨を造り上げたり、歯肉を移植したりするなどより繊細で高度なテクニックが必要になります。

骨や歯肉は「生もの」であるために必ずしも完全にコントロールできる訳ではありません。目的を達成するために数回手術を行うこともございます。最大限の努力を致しますが、場合によって患者様が想像されている結果と完全に一致しない可能性もありますことをご了承下さい。